くらし

韓国で思い出す姉妹愛

投稿日:2021年3月6日 更新日:

韓国推しの職場のおばちゃんにもらった韓国ふりかけ。

この前遊びに来てくれた時にもらってからしばらく開けていなかった。しけるから食べるならすぐだなぁと思っていて、いつがいいかしらと。賞味期限もあるので開けてみたが

こりゃうまい!韓国のりおいしけれど、これはエビとかクルミとかそのほか色々入っていて、ちょっと甘めなのだけど程よいしょっぱさもあり米が進みすぎる。

これに辛そうで辛くないラー油乗せると悪魔の食べ物だ

カルディとかスーパーで売ってないからやはりネットで買うしかないかなー

今日はぴーすけの離乳食の恩恵で鯛めしにありつき、ちょっとかけてみたら2杯目3杯目と平らげてしまった。韓国は美味しいものの誘惑が多い。

もとより韓国びいきのわたし。

今いろんなアイドルが話題であるが、わたしは高校生の時からなのでそんじょそこらの若者とは一味違う。

なんせ高校3年生で冬のソナタにハマってたからね。

その後、チェ・ジウの美しさに魅了され、「天国の階段」も見たし、コン・ユにハマって「コーヒープリンス1号店」というドラマにドはまった。かっこいい、コン・ユ。

暇な人は、「トッケビ」というドラマを見てほしい。「愛の不時着」よりわたしは面白いと思う。←見てるのね。

当然のことながらその流れで、大学の第二外国語は韓国語を選択した。

好きなことも相まって成績はAかS(良か優)当然、韓国に行きたい熱も高まっていった。

そんな大学卒業の頃、ブログにもよく出てくる姉と韓国旅行にいくことになった。当時はHISが結構安いツアーを組んでいたのだ。

韓国語の練習にもなるし、何より憧れのドラマの地。あれもこれもとおりこんだ。

姉とは性格は真逆なのだが、かえってそれがよいのであろう。仲は良いものの、言いたいことを言い合っても喧嘩にならず「自分とは違うからね」と割り切れる。

わたしはあんまり旅行で凝るタイプでないので姉のリサーチ力が頼もしかったし、姉にとって友達と違って行きたいところを遠慮なく提案できる妹と行く旅は気楽なものだったろう。しかも韓国語喋れるし。

参鶏湯、キンパ、サムギョプサル、美味しいものは一通り食べた。

そして韓国といえば「美」であろう。若い娘が2人なのだ、ツアーのオプションに「アカスリエステ」をつけることにした。

ソウル市内のホテルから、明洞へ車で移動しエステを受ける。2人ともエステは初めての体験であった。

夕飯を食べ終わった夜、黒いバンが迎えに来て、早速エステへと向かった。

夜眠らない街、明洞〈ミョンドン〉へ出発である。私たちの他に客は乗っていなかった。期待に胸躍らせながら外の景色を見ていた。

ふと、交差点に明洞の表示がハングルで書いてあるのが見えた。しかし、その表示とは違う方向に車は曲がっていく。

「あれ、明洞真っ直ぐのはずなのに曲がったな」

「え、そうなの?道、間違えてるのかな」

姉妹でこそこそと話していた。仕方なく、運転手の人に話しかける。

「この車は明洞に行きますか?(韓国語)」

運転手の男はこちらをチラッと見るも、返事をしない。

えっ…。聞こえてはいるものの、前を見て運転をし続けている。

ときは10年以上前の話だが、頭をよぎるのは「北朝鮮」「拉致」の言葉。車の中に沈黙が重く横たわる。

「このまま誘拐されてどこか…北朝鮮とかに連れてかれるのかな……」

「日本人だし高く売り飛ばされてしまうかもしれん」

想像力逞しいが、本気でこのまま連れ去られると思った。

黒いバン、返事をしない運転手の男、若い女ふたり、このまま北へ向かえば北朝鮮。

条件は揃ったのである。

すると姉がわたしの顔をよく見てこう言った。

「ゆら、次の信号で赤になって車が止まったら、わたしが引きつけている間にあんたは逃げな。やっと4月からずっとやりたかった仕事ができるんだ、未来があるんだから」

この場面でそんなことを言うのだ。炭次郎もびっくりの長女っぷりである。

「だめだよ。わたしの方が腕力あるし、戦えるよ!逃げるなら一緒に逃げようよ」

あぁ、姉というものはこんなピンチの状況であっても、自分よりもあとに生まれた妹を守ろうとするのであろうか。

それが例え自分よりも腕力も我も強い妹であろうとも。

そうこうしているうちに、車は信号で止まることなくある場所についた。

こうこうと電気のまぶしい建物であった。運転手の男は車を止めるとバンのドアを開けてくれ、建物へと案内してくれた。

中には入ると、そこはエステであった。

どうやら当初のツアーの触れ書きから変更があったらしいが、誰も教えてくれてなかったようなのだった。

言われるがまま中に案内され、服を脱ぎ、エステを体験した。

そこはそこで恐ろしい、黒いブラジャー&パンツのおばちゃんたちにアカをこすりとられまくるカオスな空間ではあったが、無事に最後にはホテルに帰されたのであった。

もし、信号が赤に変わったら姉は車のドアを開け放ち、私を逃がしてくれていたであろう。

いや、信号が赤にならなくても、あと10分長く車に乗っていたら、走る車から決死の思いで脱出していたかもしれない。今、こうして無事でいることがなによりである。

わたしが韓国を好きなのは、きっと何かにつけてこのエピソードを思い出すからであろう。ふりかけのりを見ながらまたふっと思い出す。姉妹愛なのであった。



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