母のがん

ばぁばからのプレゼント

投稿日:2021年11月17日 更新日:

抗がん剤治療が終わってから、比較的落ち着いていた母。

尿路感染疑いの熱があったものの、前ほど酷くならず入院せずに済んでいる。

髪の毛も少しずつ生えてきているが、どうしたって前のばぁばとは違うのだから、ぴっぴもぴーすけもテレビ電話では緊張するようだ。私は妖怪ハゲ散らかしだよと教えている(ヒドイ)

だが、先週謎の嘔吐。

妹が病院に付き添ってくれ、検査するも異常箇所はなく、結局原因不明のまま胃薬をもらって帰ってくる。

ぴっぴとぴーすけが絶賛鼻水咳なので、ここでうつしては大変と病院にはいかなかったが

がんと嘔吐は切っても切れない関係のよう。

抗がん剤治療中はその治療のせいで吐き気があった。それは仕方のない副作用なので吐き気どめももらっていた。

しかし抗がん剤治療も終わって1ヶ月はたつ。

もしかしてがんが進行しているのか。それによる嘔吐だとすると心配になってしまった。

どっちにしてもぴっぴが保育園に行ってくれないと、子ども二人連れて実家に行けば逆に気も休まらないだろう。

かといってもう他に治療もない。

胃薬で吐き気はだんだんと治まってきて、少し元気になってきた母から電話があった

「ぴっぴちゃんの誕生日プレゼント何が欲しいかな?」

例年、誕生日は特に何ももらっていない。というのも、おもちゃはあげれば家が狭くなるし、物はなるべく減らしたいところである。ゆえにプラレールも買わないと決めている。

しかし今回、ぴっぴも自我のめざめもあるし、家で過ごす時間が思いの外多いので、母の申し出を受けることにした。

「そうだな、これから長く使うとしたらレゴブロックとかかな」

「ああ、レゴね。でもぴーすけが小さいから飲み込んじゃわないかな?私は家で広げる小さい1人用のテントかシルバニアがいいかと思ったんだけど」

あぁテントねー

って、シルバニアファミリーですか?!

私たち小さい時持ってたけども、ぴっぴもう4歳になるんですけどね

「そういう年じゃないかもよ。まわりの子はナントカレンジャーとか仮面ライダーとかだよ」

「そうかぁ」

とまぁそんな会話をして、じゃぁぴっぴに聞いてみるよと電話を切った。お昼寝から目覚めて、ぴっぴに改めて

「レゴとシルバニアどっちがいい?」と画像を見せて聞いてみた

そしたらまさかのシルバニアだった。笑

何というか、すげーなうちのカーチャンは。

確かにぴっぴが生まれた時はよく手伝いに来てくれて「ぴっぴのことなら私に任せて」って感じだったけど、最近じゃ保育園に行ってて全然会えてないのに。(しかも入退院でここ半年はほとんど数えるほどしか会ってないのに)

親よりぴっぴの好きなものを把握していた。

まぁあげたいものをあげるだけでしょうけども

そんなわけでぴっぴのお墨付きを得て、非常にかさばるであろう「シルバニアファミリー」が我が家にやってくることになった。

だいたいテントもシルバニアもかさばる選択肢しかなかったな…

私も心境の変化として「やりたいことをやらせてあげたい」気持ち。

今がん治療でぴっぴやぴーすけの世話はできないけど、なんか買ってやりたい、プレゼントをあげたいって気持ちは尊重しようと思う。前ならいらん!って思ってたけど

そうやって孫のためにルンルンでいろんなものを探すのは病気にとっていいことなのじゃないかしら。

楽しいことを考えて免疫を上げて欲しいものだ。

ただ、とりあえず小さめので!とお願いをしといた

はじめてセットとかあるんだね。手ごろだね。

明日一緒に病院に付き添って、実家まで送る。来週はいよいよ腫瘍マーカーの検査らしい。結果は一緒に聞きに行くけど、ドキドキ。



-母のがん

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

関連記事

仕事と育児と介護の両立への道すじ

職場の面談が終わって、とりあえず近況を話してきた。 悪い話は早く報告、という自分の中のルールがあるので、母の癌の手術が予想外にヤベェのが分かってからすぐに連絡し、職場復帰への状況は話しておいたのだけど …

目的のためなら手段は選ばない。「嫌われる勇気」って今必要なのかしら

母とやり合う一件があってから、冷静に考えようと本を一冊読んだ。 天赦日と一粒万倍日の二つが重なった吉日。 「嫌われる勇気」 何年か前に、めっちゃ流行った本であるよ。私も流行りに乗って読んだけど、当時よ …

親と話し合っておいた方がいいこと

やっとこ慌ただしい1週間が終わって、仕事に没頭する毎日である。 細々としたことは、比較的仕事の融通が平日にきく、妹と姉でやってくれている。つくづく思うのが姉妹がいてよかったということ。そして仲が良くて …

羽生結弦がそうさせたのか

意識戻ってホッとした6日。次の日に、横浜市民病院のICUで必要なものをリストにしてもらい、母に届けることになった。 荷物を届けるだけなので、今度こそ私が自転車で持って行くことになった。7日は義母が朝来 …

3回目の抗がん剤治療に向けて

母のがんが見つかってから4ヶ月が経った。13時間の手術から3ヶ月が経とうとしていて、そろそろ3回目の抗がん剤治療が始まろうとしている。 繰り返す入退院備忘録 夫が連休を取得し、ぴっぴがプールということ …