くらし

パレスチナ問題が大変だ

投稿日:2023年10月26日 更新日:

昨日、職場の帰りがけに今年定年のおじさまが嘆いていた

「明日には会えなくなるかもしれないような戦争が起こっているのに、日本の報道はダメだな」

昨日の業務を終えて帰宅して、早速テレビをつけてみた

イランがアメリカを攻撃しているという

正確には、イランが支援する組織がシリアやイラクにある米軍基地を攻撃しているらしい。

今、パレスチナ問題が大変なのはニュースで知っていたけど、なんでイランが出て来たんだ、と思ったので調べてみた

そもそもパレスチナ問題とは

ざっくり言うと、パレスチナ人(アラブ系)とイスラエル人(ユダヤ教を信じている人)との国を巡る争い。

ガザ地域とか、イスラエルとかヨルダン川のあたりは「パレスチナ」と呼ばれていて

パレスチナ人が住んでいたのだけど、なんやかんやあってユダヤ教を信じるイスラエル国家もできてそこが対立している。

そのなんやかんやが超複雑で。

うーーーんと昔、2,000年くらい前にユダヤ人はそこに国を持っていたらしいのだ。

だけどもユダヤ人って何かにつけて迫害されてしまう宗教で、たとえばキリスト教の人からすると、イエスキリストを処刑した悪者という捉えになってしまう

それで住むところを追われて、世界中に散らばってしまったのだけど

そこで生きていくために金融業や何クソで勉強して大成し、今や世界中で影響力を持つ民族になっている。

ロスチャイルド家とか有名だよね。

そんなユダヤ人には悲願があって、「いつかユダヤ人の国を作ろう!」という思いがあったわけです

そういうのをシオニズムというらしい。

イギリスがマジでやらかした三枚舌外交

世界大戦あたりで風向きが変わってくるのだけど

お金があっても国がないのがユダヤ人。そんなところに目をつけたイギリス

大富豪のロスチャイルド家からお金を引き出そうと、「戦争に勝ったらユダヤ人の国を作りまっせー」と約束してしまう(1917年バルフォア宣言)

だけど、実はその前にアラブ人(パレスチナ側)にも、「オスマン帝国と戦ったらアラブ人の国家作ってええよー」と約束していたのである(1915年フセイン・マクマホン協定)

で、腹黒いのは二つの国にそんな調子のいいこと言っといて、実際は裏でお友達のフランスと「へへ!この地域を山分けしようぜ」と秘密裏に約束していたわけよ。(1916年サイクス・ピコ協定)

ほんと、戦略とは言えありえん。

この辺りのことは、アラビアのロレンスという映画を見るとわかりやすいかと。

とにかくユダヤ人はやったー!と思うわけ

決定的だったのはドイツのユダヤ人迫害

そんなユダヤ人にさらなる悲劇として、ホロコーストが行われる

ナチスが政権をとると、「ユダヤ人が富を支配している!ドイツ民族の方が優秀なのに!」と600万人のユダヤ人を大虐殺する

このあたりのことは、シンドラーのリストという映画をみるとわかりやすいかと。

さすがにこれには国際社会も同情。2度と迫害されるようなことがあってはならん!となったのです

そうして1948年にはユダヤ人国家のイスラエルが建国されたのよ。

第一次中東戦争始まる

でも、これに「は?なんで?」となったのはそこにもともと住んでいたパレスチナ人。

しかも国連の決議では、人口はパレスチナ人の方が多いのに、土地は半分以上イスラエルに持っていかれるという…

そこで怒ったパレスチナ人が、イスラエル建国次の日にイスラエルに攻め込み始まったのが

第一次中東戦争

これ、第4次まで続きます。

日本でもオイルショックでスーパーからトイレットペーパーが消えたり、影響ありまくりでした

戦況としては、やっぱりお金をたっぷり持っているイスラエルが圧倒するわけ

そして、なんなら国連で決めたゾーンを越えてパレスチナの地域まで支配するのだ

歴史的なオスロ合意

負け続けるパレスチナを応援しようと、PLO=パレスチナ解放機構とか、アラファト議長とか出てきて

あっちこっちミサイルをぶっ放したり

1991年の湾岸戦争で、サダムフセインがパレスチナ問題に首突っ込んできたり…

そこでこのままほっとくと何が起こるかわからない、と国際社会も動きだし

1993年アメリカとノルウェーが仲介してイスラエルとパレスチナのトップが合意する

オスロ合意というのに向け双方の話し合いが行われたわけ

具体的には、パレスチナに暫定自治区を作ろう、いずれ独立させようということを定めた合意

お互いが妥協しつつ和平に向けて前向きに進んだけど

ここでシャロンさんと言う政治家が、聖地エルサレムを訪問して台無しにする

ここからまたテロの応戦になってまた血で血を洗う状況になってしまうのだな…

和平の見込みはトランプで壊滅的に

さっき出てきたシャロンさんは、のちにイスラエルの首相になってこれまたパレスチナを攻撃するのだよ

んで、ヨルダン川西岸にでっかい壁を作って入ってこれないようにしたり

そんでもってパレスチナはパレスチナで、ヨルダン川西岸の方とガザ地域で分裂してしまったり

もはや和平への交渉は頓挫…

もともと、国際問題を解決するはずの組織として国連があるのだけど

この親玉とも言えるアメリカがイスラエル寄りで、何かと拒否権を行使してイスラエルの肩を持つ

それが決定的だったのがトランプで

露骨にイスラエルに肩入れしてしまうのだ。

アラブ諸国はこれに怒るかというと、利害が一致した一部のアラブの国々がイスラエルと国交を結んだりして

より複雑な構造になってしまったのだという

なんでイランとアメリカは仲が悪いの?

アメリカとイランが昔から仲が悪いかといえば

仲のいい時期もあったのですよ(新米政権)

だけども、イランの石油を狙っているアメリカに不満が募って革命が起こって

まるッと反米の国になっちゃった

そこに大使館占領事件なんかも起こって最悪の状況に

ただ、オバマ政権の時にちょっと和解モードだったのだけど(2015年イラン核合意)

それをひっくり返したのがトランプ(またお前かよ!!)

勝手にこの合意をご破産にして、イランに経済制裁をし始める

イラン核合意をちゃんと守っていたイランからすると、「は?」という展開。

だからアメリカに対してはフツフツと怒りが湧いていたところですわね

そこにきて、このイスラエル問題

イランはアラブの国、パレスチナの味方であり

嫌いなアメリカはイスラエルのお友達ということで

イラクやシリアのアメリカ軍基地をイランが攻撃した可能性があるとすると

これは、戦争案件なわけです

遠い国だから日本には関係ない?

それにしたって日本から遠く離れているから

私たちには関係ないよね、というとそうでもなくて

まず、核を持っている国同士がガチの戦争したら、今や地球が何個あっても足りないくらい

吹っ飛びますわね

そこまで行かないにしろ、中東戦争の頃はオイルショックが起こったように

今やウクライナとロシアの戦争の影響もあっていろんなものが高騰するなか

中東からの多くの石油に依存している日本には、結構死活問題だったりする

石油が止まれば全ての活動がストップすると言って過言ではないですな

だから、ほんとはのほほんとしている場合じゃないのだけど

国連も機能していない今、一体何ができるのか…

平和って難しい。

ちゃんと知りたいという人はNHKのクローズアップ現代のまとめサイトがおすすめです



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