先日、友人とランチをしてサクッと話した中で「ドルコスト平均法で…」と口走ったら、ソレナニ?って話になった。
確かに、ここ2年私も本気でお金を貯めようと決意してから知った言葉である。ようはお金を稼ぐ上で知っていないと始まらない文法のようなものだ。これについて将来の息子でもわかるように説明しよう。
ドルコスト平均法とは
お金って貯めていくにはいろんな方法がある。1番は節約かな。
収入よりも支出が多ければ赤字だし、収入>支出ならお金は増えていく。さらに収入が増えればもっと増える。
でもこれはなかなかにすぐには難しい。そう言う訳で投資を始めた。
物の売り買いで儲かるには、「安く仕入れて」「高く売る」そうすれば利益が出る。
まぁ株はお客さんにモノを売る訳じゃないから、自分で「安い時に買って」「高い時に売れ」ばその差額で儲かると言う仕組みである。
だけどまぁこれが難しい。
ちょっとでも足を踏み入れれば、「価格の変動は予想できない」というのがわかる。
そりゃー買った会社が不祥事を起こせば株価は一気に下がるが、そんなもん予想できないし。ニュースに出る頃には株は下がりまくってる。
じゃあそういう株買えばいいじゃない、(安く買えるからね)というけれど、倒産しちゃたら元も子もない
そして、今回のコロナのような未曾有のパンデミックが起こった時も一斉に株かは下落したけど、心理的に「よし!買うぞ」ってなるかというと、気の弱い私には難しかった。
そんな風に市場の仕組み的にも、心理的にも「安い」時はわからないし買いにくい(初心者には)
そういうのを無視して淡々と資産を積み上げていく方法がドルコスト平均法である。
自動的に高い時にあまり買わず、安い時にたくさん買う仕組み
ドルコスト平均法とは、定額で株を買うことである。
私はつみたてNISAで実践している。毎月3万ほど「オールカントリーインデックス投信」を購入している。
正確にいうと毎日1600円ずつ。
株価というのは毎日変動していて、値段が変わる。野菜と同じようにたくさん取れれば安くなるし、不作の時は高くなるのと同じだ。
今日は投信の価格が1000円だとする。
→私は毎日1600円ずつ買っているので、約1.5個買えることになる。
しかし次の日、価格が1,600円に値上がりした。
→そうすると私は1600円ずつしか買えないから、1個買える。値段が上がると買う個数を自然と抑えるのだ。
さらに翌日、価格が800円に。
→すると1,600円分買う予定なので2個買う、となる。
こういうふうに、日々変わっていく価格を考えないで淡々と定額で購入していくと、「安い時にたくさん買って、高い時にあんまり買わない」というのが自然にできるというのが「ドルコスト平均法」の仕組みなのである。
本当は市場が安い時に買って高い時には買いたくないけど、それは難しい。だからシステム化しちゃおう、という話。
ドルコスト平均法にも弱点はある。
こうやって書くと、なんて素晴らしい仕組みなんだ、と思うけれどこの方法の大前提が、「どんなに市場が変動しても長期的に見れば株価は上がっていく」ということ。つまり、市場が成長しなければこの方法で貯めても将来資産が増えないことになる。
あ、ちなみにね投資信託というのは私たちの資産を運用して増やしてもらうシステムのことなのだけど、当然たくさん持っていれば増え方も大きくなる。
インデックスの投資信託は市場に連動して自動で運用してくれるので人件費等々抑えられてコストパフォーマンスが良いのだ。
話は戻るが、まぁ厚切りジェイソンとか、勝間和代さんの話を信じればここ数十年は、何度かリーマンショックやら大きな危機があったにせよ、長い目で見ると上昇しているので大丈夫(なはず)
むしろ、自分が投資を始めて割と早い段階でガクッと市場が落ち込むような現象が起こると
その分たくさん個数=口数が買えて、資産が増えていくのである。
しかしこれは裏を返すと、今度は自分が使うときに「市場がガクッと下がっている可能性」も否定できない。いや、むしろあるだろうなー
市場なんて自分の力でどうしようもないから、そういう時も淡々と、定額ずつ切り崩していくしかない。それか預金をしっかり別に貯めておいて乗り切るしかない。
投資はあぶないの?と聞かれたらそういうリスクを承知の上でやろう、って言う。でもなにもしなくても物価は上がってくぜ
何事もさ、美味しい話には裏があって楽して儲けようって言うのは難しい。あと、「絶対儲かる」も嘘だよね。
世の中に100%ってのはないし、そういうみんな知っているようなモノに希少価値ってないわけで。
ことにお金に関しては、人前で話すのがはばかられるから、あっているのか間違っているのか
さらに誰に聞けばいいのかわからない。こう言う話は学校でしないし
そうなると、急に大人になってわからない難しい金利とか複利とかの話をされてもフリーズしてしまう。
だけど、少しずつでも勉強して、少しずつでも始めることでハードルってグッと下がるもので。怖さも下がるのですよ。
まずはお小遣いくらいのなくなってもいい額でお試ししてみて、よかったら続ければいいし、あんまり合ってなかったらやめればいいのだ。
ただ、怖いからって銀行に預金だけしておくのも今後は危ないと思う。
私は昭和の最後の生き残り世代なのでバブルを知らない。物心つく頃には、物価が安いのが当たり前で、万札をチラつかせないとタクシーが止まらない時代は知らないのだ。
そう言う話をスポーツクラブのフットサルに通う、富裕層のおじさんたちの昔話で聞くたびに「この人たち別の世界に生きてたんだなー」と思っていた。
だけど、今ジワジワと物価が上がっている。贅沢はしなくてもいろんなものの固定費は上がっていくのだ。イギリスでは電気代8割アップと聞いて卒倒しそうになったが、他国で起こっていることが日本で起こらないとなぜ言い切れるのだろうか。
収入アップを望めないのだとすると、収入<支出が当たり前になって、その分は貯金から切り崩すしかない。そうやって資産は減り、額面よりもグッと価値は下がってしまい目減りする。
そうならないためには、物価とともに上がっていく資産を作って置くのが今の所できることかと思う。
育休中にこそネット証券開設のチャンス
日々の子育ての中で「お金のこと」までするのは大変である。しかし、子育てによって今までのマインドが180度変わって今までやらなかったことを始めるチャンスでもある。
育休手当は出るものの、前のように自由に使えるお金がなくなった時、人は本気でお金について考えるw
つまり時給で稼ぐだけが「お金を増やす方法じゃない」と言うことに気づけるチャンスだ。
もっと言うと、平日体が空いてるから(もちろん子育てで忙しさは変わらないが)仕事で銀行には行きづらかったのが空いてる時間を狙っていくこともできる。自分の時間を確保するために、子どもを預けて、こういうことを考える時間を確保するのも大切な時間の使い方だと思う。
何より、こうやって親がリテラシーを高めることが、子どもの将来に役立つ。こう言うことを教えられる親が欲しかったよ…。
自分が老後の時、今回のように株価がバーンと下がって目減りしてしまったら使わないで回復するのを待つもいいし、定額ずつ使って使い切ってもいいし
私は投資信託って相続できるようだから、もし価格がガクって落ちてたら最悪息子たちにあげよう。w
美田は残すな、というけれどマインドはしっかり子どもに残したいものだ。