自分は無縁だと思っていたー
そりゃ下の子は可愛いよ。産まれてまだひよひよの赤ちゃん。
ハイハイもできないくらい自分じゃ何もできない。何でもやってあげたくなる。
ただぴっぴ(長男)も可愛い。
なんというか、ひょうきん者で全力で笑わせに来るところとか。純粋に顔も可愛いし、最近文法を駆使しておしゃべりをするところとかめっちゃ成長したなぁって思ってたさ。
でもねーーほんとにぴーすけ(次男)をいじめるのさ。
踏むとか、ちょっと顔にちょっかい出すとかそういうのは下の子が産まれてお母さんを取られてしまうと思うが故の行動だとわかっているのだけど。
頭でわかっているのだけれど。
そう言う時は気を引きたいから怒るよりも抱きしめてあげたり諭すのが有効だとわかっているのだけど。
イライラがつのってついキツイ言い方で怒ってしまった。最近そういうのほんとに多い。
というか、以前からぴっぴは赤ちゃん返りなのかおっぱいに固執するようになっていて。
服の首のところから手を入れてくるのですよ。
余裕のあった最初の頃「これも甘えの一環、無理にやめさせるより時間を決めて触らせてあげよう。そのうちおさまるだろう」てな具合に触らせていた。
そのかわりおっぱい触っていいのはママとパパだけ。お外では触らないよと約束させて。
たしかに外では触らないし、パパとママのおっぱい以外は触ってないのだが。
ぴーすけがおっぱい飲む時に限って触りにきて、授乳の邪魔をする。飲んでいるところ口を外させようとする。
「今はぴーすけの番だから終わったら触りにきていいよ」と言うと「嫌だ!」と言って触り続ける→私キレる。
パターン化してきている。
なんか触られるのもゾワっとして嫌な時もある。なんだろう、ぴーすけが産まれてすぐの頃の方が「ザ・赤ちゃん返り」だったけどそんなにイライラしなかった。
「これが赤ちゃん返りってやつね!うふふ、頑張っててエライなぁ」とか思ってた。
おっぱい触るくらいでおさまるなら気がすむまで触らせてやらぁくらい思ってた。今は超イライラする。なんだ、もう更年期か。
その際たるのがおとといの夕飯作っている時、台所で、
ぴっぴ「何切ってるの?」
私「玉ねぎだよ」
ぴっぴ「何切ってるのー?」
私「玉ねぎだよー」
ぴっぴ「な・に・切って・る・のー ?」
私「た・ま・ね・ぎ・だ・よ」
ぴっぴ「なに … 私「玉ねぎって言ってるだろぉがーーー!!」 ←食い気味
きっとぴっぴはママとのやり取りを楽しんでいたのだろうよ。
でもなんかもーそんなのも楽しめないくらい超イライラしてた。何なら泣いたぴっぴに舌打ちしたくなるくらいイライラ。
鬼母か。
冷静に今になって分析してみると、ぴっぴの横暴な態度に対してそれでもぴーすけが健気にぴっぴのことが大好きで無下にされてるのがやるせなかったり、旦那が三連休は家にいるはずだったのに土曜は朝から晩まで職場に行ってたり。
ぴっぴに言うことを聞かせようとして聞いてくれなかったのが不満だったり。いろいろ蓄積されたのだろう。
ぴっぴは悪くないのだ。
ぴーすけだって悪くないし、夫も仕方のないことだし、ここで私が悪かった、と自分を責めて悲劇のヒロインになるほど現実見えてないわけじゃない。
余裕がないとそうなるし、私は人よりその余裕がない方なのだ。
なんだろ、気が短い方。
いや、それにしたって結構気長に構えてきた方だけど、今はぴっぴの欠点ばかり見えてしまう病なのだろう。
わざとテーブルから箸を落としたり、口に溜まった唾をおもむろにカーペットにたらしたり。
前ならそういうもんだと注意して拾って済んだのが怒りスイッチ即オンになっとる。
少し先に2人目を生んだ一番仲の良いママ友が、上の子が生意気で可愛くない、イライラすると言う話を聞いて「そういうこともあるよー」なんて言っていた自分。
マジで他人事だった。ごめんMちゃん。今ならわかるよ。可愛いはずなのに肉肉しい、いや憎々しい。
ネットで検索するとけっこういるんだね。上の子がちょうど2歳くらいのイヤイヤ期と重なるとマジでキツい。
似たような話に共感しつつも、対処法として「上の子が赤ちゃんの時の写真や動画を見る」というのがあった。
それを見れば「こんなに大きくなったんだなぁ」と思えるという。
さっそく夜中の授乳をしながら、携帯に入っている過去のぴっぴの膨大な写真を眺めていた。
そして横で寝ているすっかり大きくなったぴっぴ。そうね、たしかにこんな憎まれ口を叩けるくらい大きくなったんだもんね。
でも自信がなかった。朝起きて、ぴっぴが急にぴーすけをいじめるのをやめることはないだろうし、わたしも急に女神様のようにはなれない。
だからこそ、育児本を読み返してみたりしてたんだけども。
もやもやしながら煮え切らなかった昨日。
ふと、ソファーでぴっぴとテレビを見ていると手を首に回してきた。またおっぱい触られる!と思って身構えた私にぴっぴは言った
「ぴっぴがママのこと守ってあげるからね」
なんだか自分が恥ずかしくなってぴっぴを抱きしめるしかなかった。
そんなに急に女神様にはなれない。
この先ならないかもだけど、こんなに全力で私を大事に思ってくれている息子を愛さないではいられない。