前回調理実習のことなんか書いた。母校の制服が話題になったので、高校時代を思い出しながら書いてみようと思う。
我が校桜丘は保土ヶ谷の昔からある学校だ。同じマンションに卒業生がいて(けっこう先輩)謎の連帯感を醸す。
この度、令和2年度より制服が学ランからブレザーに変わったらしい。
我が校はまぁまぁ歴史があり(古い)よって、制服も女子はブレザーだが男子は学ランだった。この「学ラン」というのが実は私は大好きで、中学校はブレザーだったのでちょっと憧れていた。
というのも、私の受験当時は学ランの制服は学区内のトップ3校であり、塾で好きだった子が隣の中学で学ランであり、その子は頭が良かったのもあり、まぁ「学ラン」=「頭が良くてかっこいい」みたいな方程式が成り立っていた。
光陵は頭良すぎるし、平沼は横浜に近くて治安が心配。桜丘は非常にちょうど良い学校であった。
私が高校生だった当時、制服についてはいろいろ考えるところがあった。とにかく地味な紺ブレ。
良く言えば誰にでも似合う。当然中学で校則に締め付けられていたやからのなかには、ここぞとばかりに着崩す者もいた。
しかし私は弓道部。髪を染めることも、リボンをつけることも叶わず、なんなら試合のときは第1ボタンまで閉めなくてはならなかった。
そんな部活時代も3年生になると、様子も変わった。
ちょっとボタンを外すものならば「人としてどうかと思う」と言ってくる先輩もいない。
普通の女子ならばスカートを短くし、当時そろそろ絶滅危惧種のルーズソックスとか、定番の紺ソックスに花の女子高生を感じることだったろうに、何を間違えたか私は防寒対策に精を出してしまった。
紺ブレザーの下にパーカーを着込み、スカートの下にシャカパンを履くという…女子高生の無駄遣い。ほんとにあの時足出しときゃよかったわい。
校則といえば謎の校則もあり、「ベスト登校禁止」なんてのもあった。
校章とYシャツにアイロンで押した袖章が見えなくなるとかで、セーターだけの登校禁止。
夏でもブレザー着るか、ベスト着ないでYシャツ登校してこいとのことだった。
男子はいいよ、でも女子はそんなこと言ったらブラ透けるじゃん、という話でちゃんとしてる子はキャミソールやシャツを着込み暑いし、透けるブラに男子は興奮するしと、謎の風紀であった。
これは生徒総会で改正されたのを覚えている。
まぁとにもかくにも、学生時代は謎のルールも致し方なしで受け入れていることも多かったが、そんな制服ですらこの歳になると懐かしいのである。
防寒対策バッチリだった私も、さすがに登校すると先生に見つかり、シャカパンやらパーカーは脱ぐように指導された。
ま、教室はあったかかったし問題なかったけど、廊下でみんなとダベっている時、油断して寒い格好だったこともあった。
そんな時、そんな格好を見かねて学ランを貸してくれた男子がいた。
当時の男子は学ランの下に何着てもオッケーなところがあって、学ランを着ている方がむしろ着ぶくれてしまうのであった。ぶっきらぼうに貸してくれるその学ランに危うくキュン死にするところであった。
なんだろう、学ランにはその人を3割り増しにかっこよく見せる魔法がある。これからブレザーになる母校、男子の魅力が半減しないか心配である。