「こまい」って読むのか、「ふるまい」って読むのかもわからないまま
「古米」を買うことになった
それは最初間違いで買ってしまって、帰ってから気づいたのであった
個人でやっているお米屋さんで買うのは2回目だったのだけど、顔を覚えていてくれて、前回に引き続きおまけをしてもらったのだ
どこもお米が5キロで4500円くらいしてるもんだから、その時の『3200円』に飛びついたのだ
福島県産だから安いのかなー、袋に印刷とかないから安いのかなーなんて思ってたけど
帰ってきて年度を見て「あ!これ古米じゃん」と気づいたのは、封を切って小分けにするところであった
別に騙そうとしたわけじゃなく、騙されたわけじゃないのだけど
「古米を買おう」と思って買ったわけじゃないから、自分の注意散漫にがっかりして、さらにこれから食べるお米に食べる前からがっかりしていた
新米が出るまではみんな昨年度のコメを食べているわけだが、そのさらに前。令和5年。
うーん、おいしくはないだろうな。
とりあえず、半分に分けて野菜室に保存。今食べている米が終わったらいよいよ古米なのである
古米古米、と毛嫌いしているが、大して味の分からない私なのである。
例えば、外食先で出てくるライスが古米かなんて分からない。
「あ、このご飯美味しくないね、きっと古米よ」なんて思ったことない。
ついでに新米のおいしさも、言われたら「ははん、やはり新米はみずみずしい」とか思うけど、目隠しされたら分からない。銘柄も当たったことない。
だから、気にしすぎっちゃ気にしすぎなのだけど、せめて米と味噌だけは美味しいのがいい、というのが信条だったから、ちょっと炊く前からがっかりしちゃったのだった
いよいよ古米を炊く日。どうせ美味しくないのだから、なるたけ美味しい状態へ偽装しようと思って
いつもより長く、1時間の吸水と最後にハチミツを入れて炊いた
艶々ふっくらなご飯が炊き上がった
まぁ見た目は良しだね。あとは味なのだが。
おかずはあんまりご飯に左右されない、濃いめの味噌野菜炒め。
うまいうまいとみんな食べていた。そして夫に最後にチラリと「今日古米なんだよね。ごめん」
「え?めちゃくちゃ美味しいよご飯」
いい奴だ。ウチの夫は昔からいい奴なのだ。おかずがあんまり美味しくなくてもうまいうまいと食べるから
だがしかし、お世辞なしにもご飯はおいしかった。
わが家ではご飯は毎日炊かない。残ったご飯は冷凍にして、冷凍ご飯のストックを見ながらご飯を炊く
そしてまたご飯を炊く日。今度はハチミツを抜いてみた。吸水時間はたっぷり
それでもやっぱりおいしかった。あれ?あなた古米ですよね?
これは、結論からすると「古米」はうまい、ということだ
まぁ「吸水時間を長くする・いつもより水は多めに入れる」という条件付きだけども
前にも書いたが、農家さんの努力たるや頭の下がる思いである。自分で作ろうと思ったってできるもんじゃない
それなのに、やれ新しい方がいい、安い方がいい、と文句を言いすぎたと反省した
この一連の話を義母にしたら、「お米も最近じゃ保存の方法もいいだろうし、そうそう不味くないんだね」と言っていた。そうなのですよ!
そんなわけで、古米も折り返しあと半分。期待も悲観もせず食べきれそう。あぁよかった