母のがん

母の退院

投稿日:2021年6月14日 更新日:

手術から1ヶ月。無事退院したものの、化学療法の副作用かはたまた尿路ストーマの炎症か高熱が出た母。

またも2週間近く入院し、退院と相成った。

立て続けの入院に気が滅入っていると思いきや、久しぶりのシャバに(?)開放感満点で要求が来るわくるわ。

まず、自家製の糠漬けを作っておけと。

我が家の糠漬け需要があるのは嬉しいけれど、そんな急に言われてもねーと小株を買ってくる。

さらにぴっぴとぴーすけとピクニックがしたいとのことで、退院の帰り道に家の近所でサンドイッチを食べることに。

朝から子ども2人を世話しつつタマゴサンドを作る。ぴっぴは相変わらず料理に参加してくれるので、茹でた卵をムキムキ。

ばあばがきてくれるんだってーとウキウキしながら作っていた。

帰るにあたって懸念が1つ。

それは抗がん剤の影響で抜け始めた毛。

手櫛をすればごそっと抜けてしまうその毛があるうちにぴっぴに会いたいとのことで、ぴっぴに事前にテレビ電話がかかってきた。

「バァバねー明日病院から帰るんだけど、病気で毛がなくなっちゃうんだー。だからその前にぴっぴくんに会いたいんだよ」

「バァバは毛がなくなっちゃうの?なんでー?」

まぁ病気だからと言ってもなかなか理解はできないだろうけど、ばあばの気持ちは受け取ったようであった。そして退院当日。

うちの母は前の日記にも出てきたように、まあ自分勝手な人なので、好きなように周りを振り回すのだけど、ぴっぴは1ヶ月半ぶりに会うバァバにちょっとテンション上げ気味。

最近保育園であったこととか、額の傷のこととか一生懸命説明していた。

それを話半分で聞くバァバ。そして病院であったことを面白おかしく話す母。

時々はぴっぴの話も聞いてあげてねーなんて言いながら穏やかに退院の儀は終了したのであった。

案外元気そうで、糠漬けは喜んで持ち帰っていた。

嵐のような母の訪問が終わり、外に見送って家に帰る途中ぴっぴはぽつりと言った。

「今日ねーぴっぴバァバの髪のこと言わなかったんだ〜」

なんと、3歳の子どもなりに気を遣って髪の毛のことには触れなかったと言うのだ。

ふえー

そんな気遣い!お見それしましたよ。

バァバはそんな気遣い気づいてたのかな。気づかなくてもいいよな。

ママがわかってればさ。

バァバは気丈そうに見えてやっぱり髪のこと気にしてたんだなーとママは思ったよ。

国から1万円ほど補助も出るようだから、今度一緒に病院に行ったときに、カツラ見てこようかな。

ぴっぴのおかげで少しだけバァバに優しくできそうなママなのでした。



-母のがん

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