不要不急の外出が叫ばれる中で、どこまでが不要不急の外出なんだよ、と突っ込むところも多い。
まぁみなさんも悩みどころだろうけれど美容院。
妊娠当時、休業要請が出ており、美容院はそれには外れていたもののリスクを感じていた。
最近、気の合う美容師さんが独立開業した。
このご時世、ぜひに売り上げに貢献したかったのだけど、どのタイミングで切るか切っていいものかと思っているうちに妊娠8ヶ月に突入してしまった。
妊婦はシャンプー台がキツイ
まだまだ座っていられるが、シャンプー台はつらいところである。
そこでふと、自分で切ろうと思ったのだ。そういえば高校の時は自分で切っていたし。
ただ、気の合う美容師さん、ここではKさんとして、かなり信頼を置いている稀有な美容師さんなので、勝手に切ってしまったあと何を言われるかしらとちょっと不安になった。
でも背に腹は変えられない。
ちょうど、夫とぴっぴ(長男)が実家からの支援物資を取りに行くついでに散歩に出てくれたのでここが勝負と家で切ってみた。
とにかく毛量が多い。
夫やぴっぴの髪をバリカンで数ヶ月切っていたので、ちょっと魔が刺しそうになったがさすがに女性でバリカンは未知である。家にある普通のはさみで切っていった。
お風呂場の鏡だけがたよりである。
そういえば、高校時代はショートカットだったのでしょっちゅう切っていたが、自分で切るのは10年ぶり以上だ。髪の毛を輪ゴムで小分けにしながら、髪を濡らし切り進めていく。
もしこの現場にぴっぴがいたら、間違いなく怖い!と逃げていただろうし、夫がいたらどれくらい短くするのかうるさかっただろう。
自分の髪だ、好きなように切ったれい!!
信頼するKさんに、注文するときはおまかせである。
最初の頃はいろいろ理想を言ってみた。
例えば、毛先だけパーマをかけてゆるふわモテ風がいい、とか井川遥になりたいとか、何もしなくてもキマる髪型にしてくれとか、暑いから思い切ってまたショートにしたいとか。
一応は聞いてくれるけれど、
「〇〇さん、どうせやらないでしょ」と見切られていた。
そして彼の懸念通りすいませんでしたと言いながら次の予約の時に「おまかせ」になっていたのだ。
ようは毛が硬くて多くてクセが強いので、結局は重くしないと爆発してしまうのだ。
だから今回は、表面の毛たちを今までのプロの仕事のままにしておき、中をバッサバッサとすいた。床の毛で1人分のウィッグができるくらいに!!
髪を切ったところで帰りますのメールが入ったので、成果は今日の風呂の後、髪を乾かすときに検証しよう。重かったらまたすけばいい、そして夫の言葉を思い出す。
「失敗しても最悪坊主」
500グラムは切っただろうか。たしかに軽くなったし短くなったのだけど。
自分で切ってわかったこと、美容院とはただ髪を切るだけでなく「癒されに行くところ」
いざ、自分で切ってみてわかったのだ。美容院とはただ髪を切るだけではない。
美容師さんとの会話や、1人でゆっくりと髪のケアをしてもらう、そんな時間が尊いのだ。結局臨月になって髪を切りに行くことにした。
結論から言うと、産前産後はショートがよい。
1人目は髪が結べたほうが良いだろうと、美容師さんとも相談してボブにした。
たしかに結べてよかったし、その後6ヶ月も美容院に行けなかったのでしばらくほっておいてもそんなに爆発することもなかった。
ひさびさに顔を出した美容師さんには、いつのまにかお子さんが生まれていた。
そして奥様を見るにつけて風呂上がりの大変さを目の当たりにしたと言う。
「ゆらさん、ショートにしましょう。じゃないと風邪ひいちゃう」
もはや髪を結ぶ暇もない2人目育児。
美容師さんの素敵な気遣いに感謝しつつ、ほっといてもキマる素敵ショートにしてもらったのだった。