息子と楽しいパン屋さんを開くのもいいけれど、夫のことはどうするのよ。
実は息子とパン屋の話をする前に、夫と約束している妄想話があるのだった。
うちの旦那さんはまぁよく食べる。最近では「明日のお弁当のおかずに」とか「ぴっぴのお昼に冷凍」とか言うと、「残りは食べちゃってもいいの?」と聞いてくるが
いわゆる食い尽くし系の人。
前はおかずはあるだけ全部食べちゃうし、大皿だとざっくり自分の分食べるなどせず食べてしまう。
残りの1個も食べていいかは聞かない。
私の作るご飯が美味しいからと言われたら、そりゃまぁ悪い気はしないけども
とかく食べることが大好きなのだ。
私は結婚において将来食費はどうなるのだろうと気になるくらいよく食べるのだ。
そんな彼は蕎麦が好き。よく「定年退職したら蕎麦屋をやろう」と話していた。
だからぴっぴスマン、母はダブルブッキングしているの。ぴっぴと約束する前に蕎麦屋の予約が入っているのだ
パパは蕎麦が好きで、学生のときは蕎麦を食べに長野に行った話を聞いた。
旅行で長野に行って蕎麦を食べるのはわかる。
が、一人で蕎麦を食べるために長野に行って、蕎麦屋をはしごしてきたのだという。
バスケを見にアメリカに行くくらいだから本格的なのだろう。
そういう男だ。
私も岩手に行ったときに、蕎麦打ち体験をした。
粉の混ぜ方や水分量を調整するのは大変だし、何より力仕事である。
こねたら今度は切るのも大変で、太さもまちまち。
それでも自分で打ってゆでた麺は美味しくて、太さがふぞろいなのはご愛嬌であった。
「定年退職したら、二人で世界一周とかしてみたいなーって思ってたけど、おそば屋さんやるなら日本のそば処をまわったほうがよさそうだね」と私
「それもいいよねー。」と彼。
「やっぱり原料にこだわってどこのそば粉がいいとか、修行したりするの?となると長野かねぇ」
「いやーそばは麺を仕入れるから大丈夫!」
…なんだって?!
蕎麦屋が麺を打たないだと?!
「つまりあれかい?君は仕入れた麺をゆでるだけかい?」
「まぁそういうことだね」
ゆで太郎やんけ!そんな蕎麦屋にわざわざ食べに行くのかいな、とツッコミを入れてしまった。
そりゃ日頃料理をしない人がどうやって蕎麦屋になるのかとは思っていたけども。
ラーメン屋とかと違うのだから蕎麦は打って欲しいよ。
先に約束していた蕎麦屋の、思いの外フランチャイズ化しているのを知って「なんかダブルブッキングしてごめんね感」はすっかりなくなった。
なんならその蕎麦屋が潰れた後にでも、居抜きでカフェやろうかしら。
蕎麦屋なら純日本的なガラガラ、と音のする引き戸だなぁと思ってたからちょうどいいな。
スモールM &Aでさがそうと思ってたけどね!夫から譲り受けるとしよう(潰れる前提)
なんならぴっぴのパン屋さんに併設して、「そばもやってます」くらいでいいな。妄想話もここらで一旦お終いにしよう