先日、中学の時の後輩とランチをしてきた。土曜出勤しているところに、職場の近くまできてくれて1時間ほど。
中高一緒だったので母のこともよく知っていて、いろいろ話したらびっくりしていたけど、それでも気兼ねなく話せるまぁ貴重な相手である。
ふと、話題はお金の話に。と言うのも、このランチちょっと贅沢をして静かな店。「われわれもこういう店でお昼を食べるようになったんだね。昔はガストかバーミヤンだったのに」
ま、職場のひととかち合いたくなくてわざわざそういう店に入ったのだけど、そこからお互いの最近の近況ならぬ金況に突っ込んでいった。
ここ数年会っていない間に、親戚の土地を譲り受け、家を買い、次は子ども、と検討しているという。お金を貯められなくて困っていると言うのは聞いていたが、今は「貯蓄型保険」でそこそこ貯めているらしい。
こちとらこの育休中に寝る間を惜しんで勉強したのだ。「保険」がその会社の社員を食わせるだけであんまり利益が出ない話をサラッとした。
「でも、もう7年くらいやっているんですよ。今やめたらやっと解約戻り金とトントンくらい」
とのこと。うーん、確かに「せっかくここまでやったのに」「これだけの時間とお金を投入したのに」という思いはあるだろう。こう言うのをサンクコスト、と言う。
サンクコストとは、もう使っちゃったお金を嘆いても意味ないから前向きなよって考え方だ。
お金以外の場合でいうならば「今付き合っている彼女とあんまり関係が良くない。だけどこの子と付き合うためにこれだけの時間を費やしたし、いろいろプレゼントしたのに」
たださ、そのまま付き合って幸せかと言われたら答えはNOだ。さっさと別れて次に行くのが正解。
人間関係でもわかっちゃいるのに別れられない人多いですやんな。(自分もかつてはそうだった)
こと、お金に関しては「ここまでやったのにもったいない」という思いを持ちやすいだろうなー
この友人とは付き合いも長いので、きっとこっちが良かれとアドバイスしても「自分が決めた判断」に自信を持っているので、きっと自分で損を確認しないと行動を変えないだろうなーと思った。(中学時代に作文の添削をしたらめっちゃ不機嫌モードになったのを思い出したw)
ただサラリと「ネット証券開いて、インデックスファンド買って行った方が利率はいいよ。手数料も安いし」
と話しておいた。友人に勧められたという「保険」の利率が5%もある、この銀行に金利がつかない時代にうんぬんと言っていたから。(その5%の利率のうちの何%かは保険のおばちゃんのお給料よ、と言うのはやめといた)
「え、今ゆらさんがやってるのは年利何%くらいなんですか」
「オールカントリーが10%で、S &P500が15%くらいだよ。もちろんガクッと安くなる時もあるけど、その時には口数をガッツリ買えるから、長い目で見ればそれすらおいしいのだ」
その後輩にとってはS &P500?オールカントリー??状態であったが、奴は賢いのでこの数字を出しておけば自分で勝手に調べるだろう。
思えば、やった方がいいとはわかっていたものの「投資」に対する怖さや、手続きの煩雑さに敬遠していた。
貯金の方が安全だし、投資=騙されると思う節があったから
なんなら母が、「昔持っていた株券が紙切れになっちゃった」という話を聞いてオソロシイものだということもわかっている
しかしながら一方で、こうジワジワと値上げの波が来ているのにお給料は一向に上がる気配がないのを見ると、きっと何がしかの対策はしておかなければならないんだろうなーーー
こんなの、育休でちょっと一息つかなかったら着手しなかっただろうな。そう言う意味では子どもに教えてもらった感がある。
さて、いろいろ話すうちに「アメリカ移住話」も御多分に洩れず話しておいた。
「そういうわけで私は5年後を目標に一旦仕事を辞めます」
「あらあら、これまた大きく出ましたね。でも人生一度きりですからね」
こういうところが、アタシが付き合いをやめられないゆえんであるよ。卒業してから20年、なんやかんやと続いているのはこういう友人なのだな。
たった一年早く生まれたと言うだけで、先輩風を吹かさせてくれるこの優しい後輩に感謝だな